3日間にわたる学術会議には、海外からの33名を含め、全体では363名と予想を上回るたくさんの方々の参加があり、大きな成功をおさめることができました。
今回の会議は、実行委員会方式による開催になり、主催7団体、後援も7団体でした。さまざまな団体が協力しながら国際的な性教育の会議を成功させただけでなく、これからの日本の性教育のネットワーク作りに新たな基礎ができたことでもあり、大きな意義をもつことになります。
記念講演やパネルディスカッション、教育講演などのほか、分科会は44題の報告がありました。各国での青少年の性意識・性行動は第1回会議からの6年間でも大きく変化しつつあります。それを把握するためにさまざまな調査が行われていることが各国の報告から分かりました。
アジアにおける性感染症、HIV/AIDSの爆発的な増大に対する私たちの教育・医療・福祉など各分野での取り組みが共通の課題になっています。また女性に対する暴力の現実、ゲイ・レズビアン、トランスジェンダーあるいは性行動のさまざまな局面に対して、どのような援助方法があるのか、各国から生き生きと報告されていることも特徴でした。
学校性教育だけでなく地域をベースにした性教育の取り組みが展開されていました。暴力の文化に対して平和・共生の文化をどう育んでいくかも共通の課題です。
会議で議論されたキーワードの1つに、性の健康な社会の実現がありました。一人ひとりの幸せが束になって国の幸せがあると考えるのでしょうか。あるいは国家の繁栄がまずあって、次に個人の幸せがあるのでしょうか。セクシュアル・ライツの理念からすれば、前者によるのではないかと考えます。
各国の報告からも明らかなように、性教育を前に進めにくい状況がいろいろな形で現れています。そうした状況にあって、いま性教育の底力が問われているといえます。人生と社会の希望をどう描いていくのか、性教育を通しながらどう希望を伝えていくのか。希望をはぐくむ実践に、みなさん一緒にチャレンジしていきましょう。
第3回アジア性教育学術会議実行委員会副委員長 浅井春夫
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